モモコとラッシュ管理
防衛講座 基礎知識編
配信から学ぶ
第三者視点からの絶対的評価-勝ち筋・負け筋となる動き
最近ではミニマップのついた配信が普及してきている。MOBAにおいてはミニマップの動きというのは非常に重要であり、ミニマップさえあればプレイヤーの画面を見ずともある程度の評価をできる。逆にプレイヤーの画面だけでは、全体を通しての敵・味方の動きが分からず評価は困難であるといってもいい。
配信から試合の勝ち筋や負け筋といったものを探して学んでいくにはミニマップのある配信がおススメである。逆に個人的な技術面を吸収するにはプレイヤー視点があればいいだろう。
あと配信を見て学ぶ時のコツとして、自分の固定観念を捨てた第三者の視点から見ていくことが重要である。色眼鏡をかけていると評価にバイアスが生じる可能性があるからだ。要は映っているプレイヤーが自分より格上な有名なプレイヤーであっても、クソな動きやプレイにはクソと判断できることだ。
勝ち筋・負け筋となる動き
これは特定の配信を例にあげることができれば分かりやすいが、晒しとなるため諦める。
なので、分かりやすい視点をあげてみるのでそれを念頭に置いて配信を見てもらいたい。1試合を通してみると色んな箇所に勝ち筋と負け筋となる動きがある。注意したいのは勝った側にも負け筋が、負けた側にも勝ち筋となる行動があるはずなので、そのことも踏まえて配信を見て学んでいこう。
- 序盤のシューターの動き―各ロールの役割と動き
恐らくこれがもっとも分かりやすい部分である。パニ1の最初の接敵時に敵をスルーして橋前ゲートに到達・破壊されているようであれば、はっきり言って試合の負け筋である。上の部分で1キルを取ったとしてもゲートと引き換えであれば無意味な数字稼ぎである。
前衛プレイヤー視点として、パニ1など速攻で橋を抜けてゲートに攻撃しているものなどはよく見る。確かにそのプレイヤーは敵の位置とオブジェクトの重要度から橋に向かっていると捉えることができ評価は出来るが、ただ素通り出来たという部分は敵の立ち位置が悪いためである。その前衛プレイヤーの動きそのものは勝ち筋だが、敵のミスに支えられたものである。当然そこでなんらかのやり取りがあった末に前衛がゲートに抜けているのであれば、その抜け方を参考にするのがいい。
2.前衛二人の動き―各ロールの役割と動き
前衛二人が足並みを揃えているか、片方が突出して処理されていないか、団子となって同じ場所を攻めていないか、などが見るべき動きで勝ち筋・負け筋の判断基準となる。
・足並みを揃えているか
基本的にどのマップでもタワーがある地点に行くためには、シューターの妨害が間に合うようにできている。素通り出来た場合はもう一人の前衛が敵を引きつけているか、シューターの立ち位置が悪いか、パニ1の上部分のような素通りされても仕方ない場所か、のどれかだ。序盤の進行において前衛の片方だけが突出して処理された場合、残された前衛は撃破された味方の到着待ちとなり、貴重な時間を無駄にすることになる。
・団子となって同じ場所を攻めていないか
このゲームのタワーやゲートは攻撃できる面積が限られており、極端な話をすればオブジェクトを1人で攻撃しようが100人で攻撃しようが、ボムだけならば破壊速度はほぼ変わらない。前衛二人が同じ場所にいても火力やスキルなどの価値を発揮しきれないのだ。
3.無人のタワーの破壊速度・敵防衛がいるタワーへの攻撃-時間管理
無人のオブジェクトで倒れているようなら負け筋である。体力ギリギリでスキルを使い切って命と引き換えに破壊、というのなら交換としては十分だ。しかし、体力がある状態からミンボーに激突、ゲート砲に撃たれて倒れるようなら、はっきり言ってシングルからやり直してこい、である。
無人のタワーであるなら破壊出来て当然とも言え、ではその先に何を求めるかといえば破壊速度である。タワーをわざわざゲート破壊してから攻撃していれば当然時間はかかり、敵を引きつけているもう一人の前衛はやられる可能性が高くなる。タワー内に切れ込む形で最速で破壊してもリスポの確保が間に合わなかった場合は仕方ないが、悠長にタワーを破壊してリスポの確保が間に合わなかったなら行動の最適化を図るべきである。
敵防衛がいる場合のタワーは基本的に無視して、敵ベース側へと圧をかけて追い出してからの攻撃が基本である。敵防衛がいても破壊は出来るがスキルを多用する必要があり、かかる時間から言って現実的ではなく負け筋となる動きである。
4.ベース戦での各々の動きとラッシュ管理-全体状況の把握
攻め側においては、ラッシュタイムの存在があるためベース戦はただ殴ればいいというわけではない。またリスポ地点の確保もあるため、折をみては片方がリスポを開けに行くなど連携を求められるようになる。この部分の動きは試合の中でも特に重要なポイントとなり、試合の勝敗に直結するような動きの筋がある。この部分を色んな試合の展開を通して観察することは確実な成長に繋がるため、攻め・防衛の両チームの動きを観察してみよう。これはミニマップがなければ本当に分かりにくいが…
この項目はまだまだ各キャラ・マップ等で追加できる事項で一杯であるが、ひとまずはこの辺にしておく。
ボンバーガール 相対的なスキル価値論から見る戦法 Wシューター編
クリスマス2MAPでの各ロールのスキル価値・影響度
各キャラのスキル価値・影響度は時間帯、立ち位置、状況によって変化する。
このグラフはそれらをひとまとめにしたものである。
これはチーム編成や試合展開を考える上で重要な指標となる。
本来ならロール毎という括りではなく各キャラによって書き分ける必要があるが、今回は大まかな戦法を語るのが目的なのでこれで良しとする。
このWシューター論に88人の投票があり
納得できない 34%
という結果になっております。
Wシューターについて
前衛の1枚をシューターにし、相方をボマーにする編成。最近主流の戦術であるリスポ側とベース側に分かれて戦う最近の流れに沿った編成である。シューターが回るのはリスポ側となる。リスの確保そのものはシューターでも十分可能な役割である。シューターがリスポ側につく利点は、自身が相手をすることになるモモコ相手にスキルで半ば強制的にダメージを取れること、5Lvスキルによってベースゲートの破壊などの支援ができる、橋や踏切などの防衛拠点突破時にスキルで防衛側への直接ダメージが見込める、といったことである。
デメリットとしては最終的な施設ダメージへの寄与の少なさ、前衛の総合DPSが下がることにある。この2つだけだと、そもそもリスポ側担当は施設攻撃をしてないのだから、DPSが下がるも何もなくない?という感じだろう。実際、その通り。相方ボマーが一人でベースに十分なダメージを与えられるならは、リスポ側のDPSなど必要ないしこの戦法は実際機能する。だが問題は敵とベースの削りあいに持ち込まれた際のことだ。
マッチング機能がお世辞にも働いているとは言えない現状では自説に弱い所はできるが…本来通りの公平なマッチングであるなら、自分たちが敵ベースに攻め込めている状況なら相手も同じようにベースに攻め込めている、という対等な展開になるというのが自分の基本の考えだ。
こうなるとお互いの敵ベースに入っている前衛に勝負の行く末を左右されることになるが、ここに介入できるのがもう一人の前衛なのである。そこにきてシューターであるか、それともボマーorアタッカーであるかは重要な意味を持つことになる。
ここでシューターの前衛としての価値を考えてみよう。シューターのスキル価値のグラフは敵のベースまで来るとかなり低値になっている。これはベース内のダメージ半減、リスポがすぐそばで倒したところですぐ沸いてくる、相手にするブロッカーは体力が高くスキルだけでは早々に落ちない、敵ベースにカスダメで吸われるから、というところにある。また立ち位置的な価値も貧弱な足回りと体力のためにかなり低いと言わざるを得ない。
正直な話、シューターの前衛、特にベース周りでの価値はかなり低い。対してボマーやアタッカーは前衛思考の設計であるため、ベース周りでのスキル及び立ち位置の価値は総じて高い。
これは時間切れ間際のリスポ確保に価値がなくなってからの押し込み、ゲージ差がついてリスポ確保をしている場合でなくなった時の敵ベースへの駆け込み、ラッシュに入った際の火力を出しつつの生存など、試合を左右して来る場面へと直結して来る部分である。
私がWシューター、攻めツガルが元々勝てる試合でなら機能すると書いたのはここに関連がある。結局リスポ確保をしているだけで勝てるような相方・敵防衛なら、そもそもシューターである必要がないのだ。正直なところ味方に毎回そんな人が来ることはないし、敵にも同等の実力を持った前衛が配置されていたなら相方の条件はイーブンとなる。そこから勝負を左右するのはもう一人の前衛なのであって、そこで前衛力の高いロールであるかは非常に重要なことなのだ。
Wシューターができる・する条件として…
シューター専でボマーやアタッカーしたことないのに前衛役が回ってきたとき、相方ボマーが絶対的に信頼のおける人であるとき、相方ボマーは頼りないが後衛の防御力に信頼がおけて自ベースが削られない前提での0秒EML・デリートでの削り勝ちを狙いたい、あたりが妥当なところか。
野良でも編成時点でマッチングの評価が適切に出来ればいくらかの勝率を稼げるとは思うが、安定性はないといった感じ。現状浸透している編成・戦法でもないため意図的に編成事故を起こしたと思われても仕方がなく、試合後のNGや最悪晒し・名指しの批難を受ける覚悟はしておこう。
ボンバーガール 相対的なスキル価値論から見る戦法 前ブモモコ編
クリスマス2MAPでの各ロールのスキル価値・影響度
各キャラのスキル価値・影響度は時間帯、立ち位置、状況によって変化する。
このグラフはそれらをひとまとめにしたものである。
これはチーム編成や試合展開を考える上で重要な指標となる。
本来ならロール毎という括りではなく各キャラによって書き分ける必要があるが、今回は大まかな戦法を語るのが目的なのでこれで良しとする。
この前ブモモコ論に51人の投票があり
納得できない 14%
という結果になっております。
前ブモモコについて
開幕時の中央での殴り合いの際にボイスを使って味方回復+速度上昇バフ、自身はブロッカーの高い体力を活かしてゲート破壊、敵タワーへ殴り込むという速攻型の戦法である。前線を一気に押し上げて敵の防衛を早々に瓦解させて押し込みをかけることができるため成功すれば強いのは確かだ。
しかし、相応にリスキーな戦法であることは認識しておいてもらいたい。最終的にベースに攻め入られて負けた場合は負けの責任の8割方は前ブしたモモコにある。
ここからはこの戦法のリスクについて
さきほどのグラフを思い浮かべてみよう。モモコのスキルによる試合への影響度は自ベースから離れるほど低くなっている。これは単純にモモコのスキルが防衛寄りのものばかりであり、攻め手として強いものがないからだ。
まずスキル価。築城を薄めにするということはスキル使用価値の高い自ベース付近での使用回数が減り、価値の少し減る自タワー周りの使用が多くなる。また早々にボイスをセットしておかなければならず、速攻型の戦法であることを考慮して初期に極上を使える回数は1~2回が限度だろう。そして、敵タワー近辺で戦っている際スキルはほぼ無価値な状態となり、ただのボム3個おけるボンバーガールと化す。
次に立ち位置。モモコはキャラのデザイン上立ち位置は防衛側だ。立ち上がりが大事なゲームデザインにおいて防衛を一定時間放棄するということはリスキーなものである。モモコはボム3個、攻めスキルはなし、速攻型のためバフが切れれば足も遅く、体力で誤魔化せる部分はあるが攻め手としてみれば相当貧弱である。立ち位置的に価値の高い防衛部分の時間を削って攻め手に時間を割くのはゲーム全体への貢献度は確実に下がっていっている状態だ。
そして前ブしている間の防衛価。前ブしている間の防衛はシューター一人の手にゆだねられるが、シューターのスキルは全部当てても二人の敵を落とせるような火力には設定されておらず、腕が対等ならまず抜けられることになる。またシューターは安全な立ち回りでもダメージが出せる分当然体力は低く設定されている。そのためモモコの回復をもらっても混戦となりやすい初期の中央戦ではどうしても事故死する可能性がある。そしてシューターはバフで足が速くなった分スキルを打つ際の細かな調整や防衛の位置取りが相対的に難しくなることも考慮しておきたい。
最後に自陣の防衛力。軽めの築城にした分、敵が自ベースゲートに辿り着く速度は当然早くなる。そして一番重要なのはシューターが安定して自陣で敵が狩ることが出来るのは築城によって敵の行動範囲が制限されているから、ということである。下画像の上はスクリューやキックを使っても一回では奥までの道は開けない。ここまでの築城を初期にやると上がるのが遅くはなるが、初期にやらずとも体力回復や死亡時、敵前衛撃破時などに戻った際に元の築城に数手付足せばいいだけである。敵前衛が二手に分かれてタワーと自陣に来た場合、下の築城はアタッカーや詩織でも10秒そこそこで行動範囲が広がり、シロ・クロならスキル1手で終わるレベルである。もはやブロックを置いた意味があるのか、くらいの時間稼ぎにしかならないだろう。また、そこまで敵が侵入していなかったとしても今更アイドルボイスを外す訳にも行かず、極上無しでのろのろ築城をしていればまずタワー周りの防衛ラインは崩壊しているだろう。
これらが前ブモモコ時のリスクである。リターンとして初期のライン押上げとタワー・ゲートなどのオブジェクトは得られるが、敵がちゃんと築城をしているなら立て直しそのものは可能なレベルの被害であるし、そしてリターンのはずのタワー破壊も敵モモコのボイスが自ゲージの回復というもっとも価値の高い使用に繋がっているということは忘れてはならない。
前ブモモコできる・する条件としては…
自シューターが信用できる人間で一人でも時間を稼いでくれる、相手の前衛二人のランクが低くてあとからでも立て直しが効く、味方前衛頼りなさそうだから活路無理やりにでも開く、あたりが妥当なところ。