モモコとラッシュ管理

モモコとラッシュ管理
ボイスには回転効率的にキリのいい時間があり、5+50×n秒に歌っておくとラストのボイスに間に合うようになっている。実際この時間当たりに律儀に歌いに行くモモコは多い。だが、状況を見ずに習慣化して歌いに行くのは如何なものかと思い、今回の話を書いた。
 
まずは前提条件となる基礎知識
・ゲームの勝利条件
それは相手のゲージを0にしてベースを起爆するか、試合終了時に敵のゲージより自軍のゲージが多いことである。ベース体力をMaxにしても負けない、というだけだ。
 
・ラッシュの条件
敵とのゲージ差が750以上になった時である。(多分650~750の間)
 
・ベースに関わる要素
ベースは2500、ボイスの回復量は350、タワー破壊は500
 
現在のラッシュ管理
現在のゲーム展開においてはラッシュ管理の重要性がよく語られる。自軍が調子よく攻めていたはずが、敵のラッシュが発動して前衛が撃破され、敵前衛がベースに雪崩れ込んでベースを割られて逆転負けということがある。ほんとうによくある。この反省から、前衛は敵のゲージが点滅しだしたら攻撃を控える、後衛はボイスによるラッシュ誘発をしないようにするなどのラッシュ管理が生まれた。
 
ラッシュ管理側が不利とされる理屈
 
本来調子よく攻めていた側がなぜ不利になるのか。管理側は敵地でベース側に少なくとも片方は上がって生き残りつつ、どちらかがリスポを開放しなければならない。その間は敵シューターのスキルに晒され続けることになるし、敵も積極的に誘爆でのキルを狙ってくる。
ラッシュが入れられるようになる条件(あくまで筆者自身の理想的な)
・敵前衛を両方返した
・敵前衛の片方が中央あたり、もう片方はベースに返している
・残り時間が80秒以上
細かく書くときりがないのでこれくらいにしておく
 
では上のような条件が整えられたとして、その瞬間にラッシュを入れられるかということである。大抵管理側はベース外へ出ているためその瞬間に攻撃を行う、というのは難しい。かといってベース内へいることができるかというと、敵シューターに睨まれ続けているので難しい。そのため、後衛がラッシュに入れられる条件を整えたとしても攻撃をするのも難しい。さらに猶予としては敵が死んで前線に復帰するまでの15~20秒前後くらいしかなく、はっきり言って短い。このため、管理側がラッシュへ理想的な状態で入れるのはかなりシビアである。無論条件をいくらか緩和すれば入れられるタイミングは増えるが、ではその結果味方防衛が敵のラッシュを凌ぎつつ、かつ自分たちが敵のボイス2回700を考慮してなお十分なダメージが与えられるかは中々分の悪い賭けなのだ。
 
 
基礎知識とラッシュ管理側不利の理屈を踏まえた上で、モモコのボイスとラッシュ管理について
 
①タワーダメージに関して
タワーダメージ500を即座に回復しはじめるべきか?私の答えはしなくてもいい、である。ラッシュ管理のことを考えると、敵がこちらのゲージを500削っているならばこちらは最大1300まで敵のゲージを減らせる状態となるわけで、早期のタワー分は回復したところで味方がラッシュ管理に入るタイミングが早まるだけである。数値で言えばボイス一回で敵ゲージが850、二回で700から自軍はラッシュ管理をすることになる(下グラフ参照)
 

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では、いつ回復しはじめるくらいがよいのか?
・120秒あたりで敵ゲージがタワー以外で削れていない、かつ味方がボトルネックで止められて築城も剥がれていなさそうな時
120秒はゲージをMAXにするための3回分のボイスを余裕を持って使用できるラインである。味方がそのあたりで敵ベースへ全く辿り着けていないなら全回復によるドローか、最後の駆け込みでの削りを期待するしかなく、モモコのボイスによるラッシュ管理を考慮できる状況ではない。
 
・残り時間に関わらずゲートを巻き込んだ回復
タワーが折れていくらか経てば自然と敵もこちらのベース周りの築城を剥がしつつゲートへ攻撃しはじめる。その時、最後の砦であるベースゲートが回復できるというのはその後の展開に大きな価値を持つ。ベースゲートを破壊する際はどうあがいても袋小路に入り込んでしまうし、ボトルネックやゲートでスキルを使用していて瞬時に破壊するのは厳しく、ゲートをいくらか削って死亡ということが多い。
 
②味方がラッシュ管理している状況
ラッシュ管理の項目で条件が整ったときにラッシュを入れるのは難しいと書いたが、ラッシュを入れる方法としてはもう一つ、モモコのボイスがある。ラッシュ管理は人によるがボム1~3くらいのゲージが点滅するくらいで管理していることがほとんどであるため、ボイスの350があれば容易にラッシュへ入れることが出来る。後衛の状況は前衛もミニマップで把握はできるが築城の残り具合やベースゲートの状況までは分からないため、その部分を考慮して後衛がラッシュを発動させられるのはボイスを持っているが故の強みである。
 
③敵にラッシュ管理されている状況
正直、ボイスを打ったところで削られてまた敵がラッシュ管理にはいるだけ(そもそもボイスを打って止まっている間に350近くは削られる)である。ボイスによるバフでリスポを埋めに行きやすくなるし敵をボンバーマンで殺しやすくもなるが、その時に敵が倒せなければ無意味である。というより、モモコがボイスしに行くのが見えたら体力が減っている敵は、普通なら自殺して回復してくるので状況が悪化する(ボイスの間はリスポは大抵空いているし、ボイス後にいくら足が速くなったとはいえ自殺に対して埋めが間に合わない)ことさえある。残り60~90秒当たりでこの状況の場合は、一度ボイスを歌いバフを賭けた状況でリスポを埋めに行くか、籠城の選択をする。敵がミスをしてラッシュを入れてくれることも選択にはあるが、敵のミスや下手さに期待する方法ではある。

防衛講座 基礎知識編

防衛の理屈
この講座は完全な初心者よりは、上位マッチングに上がりたてや最近中々防衛で勝てないという人達向けのものである。今回は防衛の理屈からフレイル式モモコ講座につなげていく。
防衛として抑えておきたい基本知識として①防衛地点②行動範囲③視界④スキル価値がある。
 
①防衛地点
まずMAP上にはボトルネックやギミック、中央の隘路、3本橋などの防衛地点がある。基本的には一番前にある防衛地点から次の防衛地点へと段々と下がりながら展開していく。1つの防衛地点ごとに体力を削り、最終の防衛ライン突破前に敵を撃破するのが理想である。MAPによっては防衛地点は少ないが、非常に強力な防衛地点があるなどの差異はある。
 
サンプルとしてボム2・3・4の防衛地点
ボム2・4は防衛地点が一直線上でつながっており、防衛地点を下げていくという行動が単純で済む。だがボム3の右側水色円はたしかに防衛地点ではあるが、左から抜かれた場合、踏切前の防衛地点にシューターの足ではまず間に合わないことに注意。

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②行動範囲
マップ上には防衛側として行かなくていい範囲がある。基本的にその範囲は防衛地点から離れていて、防衛地点を素通りされる危険性がある範囲である。ここで重要なのはそのいかなくていい行動範囲は敵にとっては存在していても試合への影響が低い場所だということである。その敵に近づいていくというのは自ら防衛としての価値が高い場所を捨てて、価値の低い敵を相手にしていくということでもある。
 
サンプルとしてボム2・3・4の行動範囲
敵の位置によって行動範囲は変わって来るものの、概ね防衛地点に間に合う立ち位置にいるようにすること。防衛地点を背にして敵ー自分ー最寄りの防衛地点という形につねになるようにしておく。青丸が行動範囲、赤丸は危険範囲、水色は変化する行動範囲で左側を通る敵がいた場合は危険範囲となる。

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③視界
防衛のプレイヤーは上画面より半分下~下画面のミニマップ全体までを視界に納めながらプレイするのが好ましい。むしろ敵が上画面に映っていないならほぼ上画面を見る必要はない。が、味方のボムやブロックの残り具合の確認のために上画面も視界に納めておく必要がある。
敵が視界に入り、スキルの応酬やボム合戦になる間合いならば視界は基本上画面、ミニマップで全体の動きを時折把握するようにしよう。
 
④スキル価値
スキルは
1.持っていることが強みとなるスキル
2.試合中での使用回数が強みとなるスキル
と大別すると2つに分けられる。ただ難しいのは状況によって一つのスキルが両方の側面を持ったり、切り替わることである。
また場所と時間によってスキルの価値は上下するため、適切な切り替えが必要である。
スキル価値を試合の流れに沿って適切に評価して使用・切り替えるのは難しいが、大部分が知識で補える部分である。
 
サンプルとしてモモコとエメラ
今回の防衛講座ではモモコとエメラについてなので2人のスキルを例にとる
 
モモコ
①ウォール・モモコ CD6秒 基本的に2、敵が近くにいるときは1
モモコの基本スキル。序盤のウォールは効率を意識して使用回数を増やすことによって築城が厚くなり、防衛の有利に働く。味方の通り道など置くべきでない場所も存在するが基本的にそこまで築城出来ることは少ないためあまり気にする必要はない。必要なのはどこに置けば強いのか、敵からして厄介なのはどこかを知っておくことである。敵が近くにいる際は防衛地点での互いの手を読み合う時であることが主なため、迂闊な使用は控えたい。スキル使用後の硬直が存外長く、硬直中に抜かれたりボムで挟まれたりするため使用タイミングには気を付けること。
 
②極上ウォール・モモコ CD20秒 1
モモコで敵に直接ダメージを与える唯一のスキル、ただし威力は遠ボム一発分+鈍足付与。ボイスによる前衛支援などを考慮に入れる場合そもそもつけていないプレイヤーもおり、必須スキルというほどではない。大抵の人が初期の築城に1~2手付足す程度の運用で、ボイス切り替えということも多く、敵と接する中盤戦開始時には持っていないプレイヤーも多い。ただ中盤戦の開始頃に所持しているのは強みとなる。これはボイスの回復タイミングに対する考え方の違いによるところがある。
 
③アイドルボイス CD45秒 基本的に2、敵・味方前衛の位置やゲージ次第で1
モモコの代名詞的スキル。このスキルがあるからこそ現状ピック率No1をモモコが維持している。一度ナーフを食らい回復量がほぼ半減+デバフ削除されたが、それでもピックされていることから考えても唯一無二のスキルである。基本的には時間ごとに回してゲージを回復していきたいスキルではあるが、不用意なボイスは敵ラッシュを起こしたり、防衛地点から離れることによって突破されるリスクを上昇させたりと見かけ以上に難しいスキルである。また使う場所も前線支援・ゲート・ベースと複数個所あるため、試合中に常に最適な場所で歌うことは難しい。慣れない内はベース一択でも構わないだろう。ボイスに関しては後に専用の項目で語る。
 
エメラ
①Δスレッド CD15秒 1よりの2
シューターの中で1つのスキルでダメージを意図的に分散できる唯一のスキルで、一発ごとは低威力だがシューターで90はダメージソースとして最大である。Δは所持していることを可視化させられるため、敵に対する威圧の効果がある。シューター自体が近寄りにくい存在ではあるが、そのことをより強調できるスキル。このゲームのリスポーンというシステムと最高にマッチしている。切り替える必要のない常備しておけるスキル。
 
②αブラスト CD25秒 1
発生と射程に優れるがラグに弱いことや線でしか当たり判定がないため、敵の動きに対する読みや地形への理解を必要とするスキル。貫通属性があり、複数体に当たる。ラグに関してはコマ送りレベルの重度なもの以外は後述の理解で対処できる。縦・横の4方向にしか撃てないため基軸をずらされてると当たらない。三本橋やボトルネックなどの細長い一本道で真価を発揮するスキル。敵や場所に応じて切り替えが必要になる。
 
③Σスレッド CD25秒 1
当たり判定が広くラグや敵の移動に強いが弾速がやや遅いスキル。ただ弾速が遅いといっても他の射撃スキルに比して、というだけでキャラの移動速度に対しては十分な速度を持っている。Δと同じで可視化させられるスキルだが、一発しか撃てないため可視化しておく必要性は薄い。16方向に打てるため自身と軸があっていない敵に対しても命中が望めるが、縦横>斜め45度の4方向>>残り8方向で命中率は低下するため注意が必要。ベース内のような敵が小刻みに動ける場所での戦闘に強い。防衛地点を抜かれたあとはαからΣに切り替えるほうが安定性は高い。
 
④Ωデリート CD60秒 1
チャージ時間が長く、開幕での使用か完封試合同士での最後の削りに使用するのが主となるスキル。発射までの時間とダメージが複数回発生する仕様から防衛に向いているスキルとは言えない。橋などの3マスで長い通路を発生時間分通行止め出来るが、60秒に一回で他のダメージスキルを無くしてまで使う価値はない。ラストデリートをする際は、残り70秒くらいにスキルチェンジの必要があるが、その後はα・Σを2回分使えないようになるため、防衛力は落ちることになる。またラストデリートが出来る位置まで行く必要があるため20秒くらいは味方がワンオペになる。ベース周りの築城及びゲートの有無、敵のランクなど状況をよく見てからラストデリートは選択しなければならない。
 
 
 

配信から学ぶ

三者視点からの絶対的評価-勝ち筋・負け筋となる動き

 

最近ではミニマップのついた配信が普及してきている。MOBAにおいてはミニマップの動きというのは非常に重要であり、ミニマップさえあればプレイヤーの画面を見ずともある程度の評価をできる。逆にプレイヤーの画面だけでは、全体を通しての敵・味方の動きが分からず評価は困難であるといってもいい。

 

配信から試合の勝ち筋や負け筋といったものを探して学んでいくにはミニマップのある配信がおススメである。逆に個人的な技術面を吸収するにはプレイヤー視点があればいいだろう。

 

あと配信を見て学ぶ時のコツとして、自分の固定観念を捨てた第三者の視点から見ていくことが重要である。色眼鏡をかけていると評価にバイアスが生じる可能性があるからだ。要は映っているプレイヤーが自分より格上な有名なプレイヤーであっても、クソな動きやプレイにはクソと判断できることだ。

 

勝ち筋・負け筋となる動き

これは特定の配信を例にあげることができれば分かりやすいが、晒しとなるため諦める。

なので、分かりやすい視点をあげてみるのでそれを念頭に置いて配信を見てもらいたい。1試合を通してみると色んな箇所に勝ち筋と負け筋となる動きがある。注意したいのは勝った側にも負け筋が、負けた側にも勝ち筋となる行動があるはずなので、そのことも踏まえて配信を見て学んでいこう。

 

  1. 序盤のシューターの動き―各ロールの役割と動き

恐らくこれがもっとも分かりやすい部分である。パニ1の最初の接敵時に敵をスルーして橋前ゲートに到達・破壊されているようであれば、はっきり言って試合の負け筋である。上の部分で1キルを取ったとしてもゲートと引き換えであれば無意味な数字稼ぎである。

 

前衛プレイヤー視点として、パニ1など速攻で橋を抜けてゲートに攻撃しているものなどはよく見る。確かにそのプレイヤーは敵の位置とオブジェクトの重要度から橋に向かっていると捉えることができ評価は出来るが、ただ素通り出来たという部分は敵の立ち位置が悪いためである。その前衛プレイヤーの動きそのものは勝ち筋だが、敵のミスに支えられたものである。当然そこでなんらかのやり取りがあった末に前衛がゲートに抜けているのであれば、その抜け方を参考にするのがいい。

 

2.前衛二人の動き―各ロールの役割と動き

前衛二人が足並みを揃えているか、片方が突出して処理されていないか、団子となって同じ場所を攻めていないか、などが見るべき動きで勝ち筋・負け筋の判断基準となる。

 

・足並みを揃えているか

基本的にどのマップでもタワーがある地点に行くためには、シューターの妨害が間に合うようにできている。素通り出来た場合はもう一人の前衛が敵を引きつけているか、シューターの立ち位置が悪いか、パニ1の上部分のような素通りされても仕方ない場所か、のどれかだ。序盤の進行において前衛の片方だけが突出して処理された場合、残された前衛は撃破された味方の到着待ちとなり、貴重な時間を無駄にすることになる。

 

・団子となって同じ場所を攻めていないか

このゲームのタワーやゲートは攻撃できる面積が限られており、極端な話をすればオブジェクトを1人で攻撃しようが100人で攻撃しようが、ボムだけならば破壊速度はほぼ変わらない。前衛二人が同じ場所にいても火力やスキルなどの価値を発揮しきれないのだ。

 

3.無人のタワーの破壊速度・敵防衛がいるタワーへの攻撃-時間管理

無人のオブジェクトで倒れているようなら負け筋である。体力ギリギリでスキルを使い切って命と引き換えに破壊、というのなら交換としては十分だ。しかし、体力がある状態からミンボーに激突、ゲート砲に撃たれて倒れるようなら、はっきり言ってシングルからやり直してこい、である。

 

無人のタワーであるなら破壊出来て当然とも言え、ではその先に何を求めるかといえば破壊速度である。タワーをわざわざゲート破壊してから攻撃していれば当然時間はかかり、敵を引きつけているもう一人の前衛はやられる可能性が高くなる。タワー内に切れ込む形で最速で破壊してもリスポの確保が間に合わなかった場合は仕方ないが、悠長にタワーを破壊してリスポの確保が間に合わなかったなら行動の最適化を図るべきである。

 

敵防衛がいる場合のタワーは基本的に無視して、敵ベース側へと圧をかけて追い出してからの攻撃が基本である。敵防衛がいても破壊は出来るがスキルを多用する必要があり、かかる時間から言って現実的ではなく負け筋となる動きである。

 

 

4.ベース戦での各々の動きとラッシュ管理-全体状況の把握

攻め側においては、ラッシュタイムの存在があるためベース戦はただ殴ればいいというわけではない。またリスポ地点の確保もあるため、折をみては片方がリスポを開けに行くなど連携を求められるようになる。この部分の動きは試合の中でも特に重要なポイントとなり、試合の勝敗に直結するような動きの筋がある。この部分を色んな試合の展開を通して観察することは確実な成長に繋がるため、攻め・防衛の両チームの動きを観察してみよう。これはミニマップがなければ本当に分かりにくいが…

 

この項目はまだまだ各キャラ・マップ等で追加できる事項で一杯であるが、ひとまずはこの辺にしておく。

ボンバーガール 相対的なスキル価値論から見る戦法 Wシューター編

クリスマス2MAPでの各ロールのスキル価値・影響度

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各キャラのスキル価値・影響度は時間帯、立ち位置、状況によって変化する。

このグラフはそれらをひとまとめにしたものである。

これはチーム編成や試合展開を考える上で重要な指標となる。

本来ならロール毎という括りではなく各キャラによって書き分ける必要があるが、今回は大まかな戦法を語るのが目的なのでこれで良しとする。

 

このWシューター論に88人の投票があり

 納得できる 66%

納得できない 34%

という結果になっております。

 

Wシューターについて

前衛の1枚をシューターにし、相方をボマーにする編成。最近主流の戦術であるリスポ側とベース側に分かれて戦う最近の流れに沿った編成である。シューターが回るのはリスポ側となる。リスの確保そのものはシューターでも十分可能な役割である。シューターがリスポ側につく利点は、自身が相手をすることになるモモコ相手にスキルで半ば強制的にダメージを取れること、5Lvスキルによってベースゲートの破壊などの支援ができる、橋や踏切などの防衛拠点突破時にスキルで防衛側への直接ダメージが見込める、といったことである。

 

 デメリットとしては最終的な施設ダメージへの寄与の少なさ、前衛の総合DPSが下がることにある。この2つだけだと、そもそもリスポ側担当は施設攻撃をしてないのだから、DPSが下がるも何もなくない?という感じだろう。実際、その通り。相方ボマーが一人でベースに十分なダメージを与えられるならは、リスポ側のDPSなど必要ないしこの戦法は実際機能する。だが問題は敵とベースの削りあいに持ち込まれた際のことだ。

 マッチング機能がお世辞にも働いているとは言えない現状では自説に弱い所はできるが…本来通りの公平なマッチングであるなら、自分たちが敵ベースに攻め込めている状況なら相手も同じようにベースに攻め込めている、という対等な展開になるというのが自分の基本の考えだ。

 こうなるとお互いの敵ベースに入っている前衛に勝負の行く末を左右されることになるが、ここに介入できるのがもう一人の前衛なのである。そこにきてシューターであるか、それともボマーorアタッカーであるかは重要な意味を持つことになる。

 

 ここでシューターの前衛としての価値を考えてみよう。シューターのスキル価値のグラフは敵のベースまで来るとかなり低値になっている。これはベース内のダメージ半減、リスポがすぐそばで倒したところですぐ沸いてくる、相手にするブロッカーは体力が高くスキルだけでは早々に落ちない、敵ベースにカスダメで吸われるから、というところにある。また立ち位置的な価値も貧弱な足回りと体力のためにかなり低いと言わざるを得ない。

 正直な話、シューターの前衛、特にベース周りでの価値はかなり低い。対してボマーやアタッカーは前衛思考の設計であるため、ベース周りでのスキル及び立ち位置の価値は総じて高い。

 これは時間切れ間際のリスポ確保に価値がなくなってからの押し込み、ゲージ差がついてリスポ確保をしている場合でなくなった時の敵ベースへの駆け込み、ラッシュに入った際の火力を出しつつの生存など、試合を左右して来る場面へと直結して来る部分である。

 

 私がWシューター、攻めツガルが元々勝てる試合でなら機能すると書いたのはここに関連がある。結局リスポ確保をしているだけで勝てるような相方・敵防衛なら、そもそもシューターである必要がないのだ。正直なところ味方に毎回そんな人が来ることはないし、敵にも同等の実力を持った前衛が配置されていたなら相方の条件はイーブンとなる。そこから勝負を左右するのはもう一人の前衛なのであって、そこで前衛力の高いロールであるかは非常に重要なことなのだ。

 

Wシューターができる・する条件として…

シューター専でボマーやアタッカーしたことないのに前衛役が回ってきたとき、相方ボマーが絶対的に信頼のおける人であるとき、相方ボマーは頼りないが後衛の防御力に信頼がおけて自ベースが削られない前提での0秒EML・デリートでの削り勝ちを狙いたい、あたりが妥当なところか。

 

野良でも編成時点でマッチングの評価が適切に出来ればいくらかの勝率を稼げるとは思うが、安定性はないといった感じ。現状浸透している編成・戦法でもないため意図的に編成事故を起こしたと思われても仕方がなく、試合後のNGや最悪晒し・名指しの批難を受ける覚悟はしておこう。

ボンバーガール 相対的なスキル価値論から見る戦法 前ブモモコ編

 

クリスマス2MAPでの各ロールのスキル価値・影響度

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各キャラのスキル価値・影響度は時間帯、立ち位置、状況によって変化する。

このグラフはそれらをひとまとめにしたものである。

これはチーム編成や試合展開を考える上で重要な指標となる。

本来ならロール毎という括りではなく各キャラによって書き分ける必要があるが、今回は大まかな戦法を語るのが目的なのでこれで良しとする。

 

この前ブモモコ論に51人の投票があり

 納得できる 86%

納得できない 14%

という結果になっております。

 

前ブモモコについて

 開幕時の中央での殴り合いの際にボイスを使って味方回復+速度上昇バフ、自身はブロッカーの高い体力を活かしてゲート破壊、敵タワーへ殴り込むという速攻型の戦法である。前線を一気に押し上げて敵の防衛を早々に瓦解させて押し込みをかけることができるため成功すれば強いのは確かだ。

 しかし、相応にリスキーな戦法であることは認識しておいてもらいたい。最終的にベースに攻め入られて負けた場合は負けの責任の8割方は前ブしたモモコにある。

 

ここからはこの戦法のリスクについて

 さきほどのグラフを思い浮かべてみよう。モモコのスキルによる試合への影響度は自ベースから離れるほど低くなっている。これは単純にモモコのスキルが防衛寄りのものばかりであり、攻め手として強いものがないからだ。

 まずスキル価。築城を薄めにするということはスキル使用価値の高い自ベース付近での使用回数が減り、価値の少し減る自タワー周りの使用が多くなる。また早々にボイスをセットしておかなければならず、速攻型の戦法であることを考慮して初期に極上を使える回数は1~2回が限度だろう。そして、敵タワー近辺で戦っている際スキルはほぼ無価値な状態となり、ただのボム3個おけるボンバーガールと化す。

 次に立ち位置。モモコはキャラのデザイン上立ち位置は防衛側だ。立ち上がりが大事なゲームデザインにおいて防衛を一定時間放棄するということはリスキーなものである。モモコはボム3個、攻めスキルはなし、速攻型のためバフが切れれば足も遅く、体力で誤魔化せる部分はあるが攻め手としてみれば相当貧弱である。立ち位置的に価値の高い防衛部分の時間を削って攻め手に時間を割くのはゲーム全体への貢献度は確実に下がっていっている状態だ。

 そして前ブしている間の防衛価。前ブしている間の防衛はシューター一人の手にゆだねられるが、シューターのスキルは全部当てても二人の敵を落とせるような火力には設定されておらず、腕が対等ならまず抜けられることになる。またシューターは安全な立ち回りでもダメージが出せる分当然体力は低く設定されている。そのためモモコの回復をもらっても混戦となりやすい初期の中央戦ではどうしても事故死する可能性がある。そしてシューターはバフで足が速くなった分スキルを打つ際の細かな調整や防衛の位置取りが相対的に難しくなることも考慮しておきたい。

 最後に自陣の防衛力。軽めの築城にした分、敵が自ベースゲートに辿り着く速度は当然早くなる。そして一番重要なのはシューターが安定して自陣で敵が狩ることが出来るのは築城によって敵の行動範囲が制限されているから、ということである。下画像の上はスクリューやキックを使っても一回では奥までの道は開けない。ここまでの築城を初期にやると上がるのが遅くはなるが、初期にやらずとも体力回復や死亡時、敵前衛撃破時などに戻った際に元の築城に数手付足せばいいだけである。敵前衛が二手に分かれてタワーと自陣に来た場合、下の築城はアタッカーや詩織でも10秒そこそこで行動範囲が広がり、シロ・クロならスキル1手で終わるレベルである。もはやブロックを置いた意味があるのか、くらいの時間稼ぎにしかならないだろう。また、そこまで敵が侵入していなかったとしても今更アイドルボイスを外す訳にも行かず、極上無しでのろのろ築城をしていればまずタワー周りの防衛ラインは崩壊しているだろう。

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 これらが前ブモモコ時のリスクである。リターンとして初期のライン押上げとタワー・ゲートなどのオブジェクトは得られるが、敵がちゃんと築城をしているなら立て直しそのものは可能なレベルの被害であるし、そしてリターンのはずのタワー破壊も敵モモコのボイスが自ゲージの回復というもっとも価値の高い使用に繋がっているということは忘れてはならない。

 

前ブモモコできる・する条件としては…

自シューターが信用できる人間で一人でも時間を稼いでくれる、相手の前衛二人のランクが低くてあとからでも立て直しが効く、味方前衛頼りなさそうだから活路無理やりにでも開く、あたりが妥当なところ。